厳選セレクション 安原優/Yu YASUHARA
- summerapocalypse
- 2025年12月4日
- 読了時間: 3分
更新日:1月20日
ギャラリーアルトンが、自信をもってご紹介してきたアーティストを厳選してご案内します。第2回は街角で出会った人物を描き続ける洋画家の安原優さんに、制作の拠点や独自の表現スタイル、そして日本橋三越本店で開催される個展への想いを東京都三鷹市のアトリエで伺いました。

INTERVIEW
ーーとても素敵なアトリエです。
もともとは祖父の家で、両親が改装して住んでいた時期もありましたが、5年ほど前から私がアトリエとして使っています。小中学校を過ごしたつつじヶ丘にも近く、土地に馴染んだ感覚があるため、落ち着いて制作に打ち込めます。
ーー人物を描くようになったきっかけを教えてください。
大学3年生くらいまでは抽象的な風景を描いていましたが、たまたま人物を描いた際に教授が褒めてくれたのがきっかけです。私たちの世代は漫画が絵のルーツにあるため、特定の個人を写実的に描くのではなく、物語の登場人物のように設定や人格を与えて描いています。
ーーなぜ身近な人ではなく、見知らぬ人を描くのでしょうか?
身近な人だとその人自身の印象が強すぎて、絵にしにくいからです。知らない人を外で取材して描くことで、自分の世界にこもらず、社会との関わりを感じることができます。
ーー具体的にどのような場所で取材されていますか?
新宿歌舞伎町、原宿の竹下通り、渋谷109などです。自分には理解しきれない人々が集まる場所に惹かれます。四、五日かけてようやく一人か二人のモチーフが見つかるかどうかですが、風景から少し浮き、現実と拮抗するような存在を描きたいと考えています。

ーー描く対象が、以前のサラリーマンやホームレスから若い女性へと変化しましたね。
以前はおじさんばかり描いていましたが、社会派の絵だと思われたいわけではありませんでした。いまの風俗を考えると、若い女性の装いや流行こそが「時代の場面」をえぐり出す題材になると考えました。
ーー安原さんの絵に特徴的な色使いやタッチはどこから来ているのでしょうか?
油絵を始めたのはカナダの高校に通っていた時で、教本や画集を教科書にして独学で学びました。そのため、ホリの深い顔立ちや影の落ち方にその影響が出ているかもしれません。制作では、下準備に時間をかけ、大胆なタッチと色使いで一度描いたものを描き直しながら完成させていきます。
ーー日本橋三越本店での個展「安原優展 ─ 視点と想像 ─」への意気込みを。
2022年に三越アートサロンでの個展以来の展覧会になります。スペースも広くなり大作50号を含む出品作品も数段多くなり、会場の大きさに負けないよう、人物を中心とした新作20点余りを大胆な表現で描き上げました。私なりに感じた「今という時代」を、ぜひ会場で見ていただきたいです。
個展情報
安原優展 ─ 視点と想像 ─
会期: 3月18日(水)〜23日(月)
会場: 日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊




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