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厳選セレクション 結城唯善/Tadayoshi YUKI

  • 3月3日
  • 読了時間: 3分

更新日:4 時間前

ギャラリーアルトンが、自信をもってご紹介してきたアーティストを厳選してご案内します。第3回は街角で出会った人物を描き続ける洋画家の結城唯善さんに、制作の拠点や独自の表現スタイル、そして日本橋三越本店で開催される個展への想いを東京都三鷹市のアトリエで伺いました。


撮影:山下武 月刊美術2026年4月号
撮影:山下武 月刊美術2026年4月号

インタビュー


ーー とても閑静な場所で描かれていますね。


小金井公園の 近く、駅から徒歩10分ほどですがとても静かで、落ち着いて制作できる環境です。大学への通勤にも便利で、どこか生まれ育った本郷に通じる文化的な空気も感じています。


ーー 結城さんというと、人物画を主に描かれていますが、近代洋画も研究されています。


武蔵野美術大学の頃、自分の立ち位置が定まらない感覚がありました。そこから歴史とつながりたいと思い、日本の近代洋画に関心を持つようになりました。


フランスに端を発し、黒田清輝が日本に導入した外光派の研究をライフワークとしています。黒田の風景画《夕凪》をネットオークションで見つけて取材地を調査したり、白馬会をともに結成した岡田三郎助の人物画制作について調べ、論文として発表してきました。この流れは現在の光風会へとつながっており、岡田三郎助から中村研一、高光一也、そして藤森兼明先生へと連なる系譜にも関心を持っています。


――そうした歴史との関わりはどのように深めていますか。


光風会の会期中やご挨拶の際にお話を伺い、その魅力を実感しています。歴史上の画家たちが生きた時代への興味は尽きません。一方で、自分の表現とは距離も感じており、単なる様式の模倣にはならないよう意識しています。具象を描く同世代の作家が少ない中で、その存在の貴重さも感じています。


撮影:山下武 月刊美術2026年4月号
撮影:山下武 月刊美術2026年4月号

――関心のある分野や発見について教えてください。


鏑木清方が継承し現代にもつながる美人画に関心があります。また、安土桃山時代に宇佐八幡宮にあった源氏物語絵巻の一部を、長野のリサイクルショップで偶然見つけたことも印象的でした。


――作品の収集についてもお聞かせください。


寺内萬次郎やシャバンヌ、岡田三郎助、福井良之助、辻永などの作品に加え、黒田の後輩である藤島武二、その教え子の小磯良平の作品も所蔵しています。江戸初期の源氏物語図の六曲屏風をはじめ、掛け軸も含めて約300点ほど収集しています。山口華楊のパンジーも、実物から多くを学びました。自分の作品が売れた際には新たに作品を購入し、近代洋画の研究を続けています。


――日々の制作で大切にしていることは何でしょうか。


実物の作品に触れ、「絵を浴びる」ように見ることを大切にしています。絵具の重なりや筆の勢いは画像ではわからず、そこにある呼吸のようなものを感じ取ることが重要だと考えています。そうした体験を通して、黒田が試みたことを自分なりに実践し、「感じを描く」こと、そこに内面性を重ねることを意識して制作しています。


ーー現在の制作について教えてください。


現在は、第112回光風会展の準備中です。そのあと、ギャラリーアルトンの「メルヴェイユ展」、さらに秋には個展もあります。これまでの成果を見ていただけたらと思います。



第112回光風会展

会期: 4月15日(水)〜27日(月)

会場: 六本木・国立新美術館

※光風会展についてはこちらをご覧ください。


メルヴェイユ展

会期: 5月9日(土)〜16日(土)

会場: ギャラリーアルトン

※メルヴェイユ展についてはこちらをご覧ください。

 
 

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TEL:03-6450-5885

 

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