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厳選セレクション 結城唯善/Tadayoshi YUKI

  • 3月3日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月16日

ギャラリーアルトンが、自信をもってご紹介してきたアーティストを厳選してご案内します。第3回は、日本の近代絵画を中心に研究し制作を続ける洋画家の結城唯善さんに、ライオフワークである「外光派」の研究や敬愛する画家の先達への想いについてを東京都小平市のアトリエで伺いました。


撮影:山下武 月刊美術2026年4月号
撮影:山下武 月刊美術2026年4月号

インタビュー


ーー とても閑静な場所で描かれていますね。


小金井公園の近く、駅から徒歩10分ほどですがとても静かで、落ち着いて制作できる環境です。どこか生まれ育った本郷に通じる文化的な空気も感じています。


ーー 結城さんというと、人物画を主に描かれていますが、近代洋画も研究されています。


美大の学生として学ぶ中で、自分の立ち位置が定まらない感覚がありました。そこから歴史とつながりたいと思い、日本の近代洋画に関心を持つようになりました。


フランスに端を発し、黒田清輝を日本での第一人者とする「外光派」の研究をライフワークとしています。ここ数年は、新発見となる黒田の風景画《夕凪》について取材地を特定するなど詳細な調査をしたり、ともに白馬会を結成した岡田三郎助の人物画制作についてを古写真から調べ、論文として発表してきました。白馬会は現在の美術団体・光風会へとつながっておりその系譜にも関心を持っています。


――歴史を研究しながら制作を深められているんですね。


光風会に所属しながら制作していますが、それは黒田清輝から受け継がれた美術観や継承された画技について学びたいと考えたからです。単なる様式の模倣ではなく、会の先生方から学ぶものは「生きた美術史」そのものだと感じています。その基盤があって、自身の表現について考えられるようになりました。


撮影:山下武 月刊美術2026年4月号
撮影:山下武 月刊美術2026年4月号

――関心のある分野や発見について教えてください。


近代洋画の他に、ジャポニスムの研究から派生し、肉筆の浮世絵にも関心を持つようになりました。浮世絵は、特に日本画家の鏑木清方が継承し、現代の「美人画」の源流のひとつともなっています。人物画、中でも女性像を描く上で、日本の美意識の結晶としての造形表現には関心があります。


――作品の収集についてもお聞かせください。


外光派の作家を中心に、研究のために作品の蒐集を続けてきました。ラファエル・コランやシャバンヌをはじめとし、黒田や岡田らの日本の近代洋画だけでなく、日本の造形表現を学ぶために、江戸初期の源氏物語図の六曲屏風から近代日本画まで約300点ほど収集しています。実物から多くを学んでいます。


――日々の制作で大切にしていることは何でしょうか。


実物に触れ、「絵を浴びる」ように見ることを大切にしています。絵具の重なりや筆の勢い、そこにある呼吸を感じ取ることが重要だと考えています。そうした体験を通して、黒田が試みたことを自分なりに実践し、「感じを描く」という外光派の真骨頂を求めながら、そこに内面性を重ねることを意識して制作しています。


ーー現在の制作について教えてください。


現在は、第112回光風会展の準備中です。そのあと、ギャラリーアルトンの「メルヴェイユ展」、さらに秋には個展もあります。これまでの成果を見ていただけたらと思います。



第112回光風会展

会期: 4月15日(水)〜27日(月)

会場: 六本木・国立新美術館

※光風会展についてはこちらをご覧ください。


メルヴェイユ展

会期: 5月9日(土)〜16日(土)

会場: ギャラリーアルトン

※メルヴェイユ展についてはこちらをご覧ください。

 
 

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TEL:03-6450-5885

 

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